答弁書は必ず提出しなければならないか

 Aさんは、下町で鉄工場を経営しているが先日、ある取引先より売掛金を支払えとの訴訟を起こされびっくりしています。確かに取引きはありましたが既に決済してあるもので、ほうっておこうとしたら、知人からいくら決済がすんでいるとはいえ、答弁書を出さずに、期日に出頭しないと、欠席判決がくだって負けてしまうときいて二度びっくりしました。そんな馬鹿なことがあるのでしょうか。また、反対に訴えるのはどんなときにすればよいのでしょうか。

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 裁判所から訴状が送られてきます。それに裁判所は注意書を添えてきます。それには、答弁書の提出期限と、答弁書の提出を怠り、期日(口頭弁論期日)に出頭しないと、欠席判決がなされることが書いてあります。答弁書だけは是非出しておかなければなりません。専門家である弁護士に事件を委任するときも、早めに頼めば、期限までに答弁書を出してくれるはずです。
 しかし、いろいろの事情から答弁書を期限に提出できない場合はどうでしょうか。
 第一回の口頭弁論期日までに答弁書を提出しておけば、訴訟上不利な取扱いは受けないですむのです。だから、第一回の口頭弁論期日までには、答弁書を出しておきたいものです。
 もっと悪い条件の場合はどうでしょうか。すなわち、第一回の口頭弁論の期日までに答弁書の提出ができない事情にあった場合です。いろいろ考えられる事情があります。原告の訴状の意味が判然としないため、それをはっきりさせてから答弁したいという場合です。時間がなくて答弁書の提出が間に合わなかったという場合である。このような場合には、第二回の口頭弁論期日に必ず出頭して、その事情を陳述して続行してもらうことです。
 出頭しないと欠席裁判を受けます。もし出頭できない事情があれば、期日の延期あるいは変更の申請くらいはしておきたいものです。その手続きをしないで結審があれば、判決言渡しの期日までに再開申請の申立てをすることになりますが。そこまでいかない配慮が必要です。
 訴訟を起こされた場合に、反訴という手段に訴えて対抗する方法があります。被告は、口頭弁論の終結に至るまで、本訴の係属する裁判所に反訴を提起することができます。反訴はあくまで本訴の目的の請求または防御方法に関連していなければなりません。反訴の手続きには、本訴の手続きが準用されます。
 原告の訴の取下げは、被告が訴訟の準備書面を提出している場合などは、被告の同意を得ることが必要とされています。反訴については、本訴の取下げがあれば、反訴の取下げについては原告の同意はいりません。反訴は本訴を前提とするものであるから当然のことです。
 もっとも、憲法は八二条で、裁判の対審及び判決を公開法廷で行なうことを保障していますが、対審という双方を審じんする機会を呼出状を送連して与えればよいと解されているから、この機会を与えた以上、欠席判決は憲法に反しません。

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